自治会館の前に馬頭観音があるのを知っていますか。

自治会館の前、セブンイレブン方面に上る坂道の入り口の左に小さな石碑があるのをご存じですか。石碑の表には「馬頭観世音」、側面には明治20年3月1日と刻まれています。(明治20年は1887年)
下の地図の左側は、明治39年測量による自治会周辺の地図、右側は現在の地図です。オレンジ色の線は昔の道を現在に重ね合したものです。すると、春日橋辺りから、今の京王線、北野街道を突っ切って、自治会館の前を右にカーブ、馬頭観音の脇を通って、今の野猿街道につながる道が存在していたことがわかります。野猿街道は昔、小野路街道とよばれ、八王子から町田の小野路、さらには鎌倉街道につながる主要道路でした。小野路街道は野猿街道に沿って今でも古道が残っています。自治会館の前に馬頭観音があるということは、この道を人や荷物を積んだ馬が往来していたことを物語っています。

馬頭観音は、観世音菩薩の化身の一つで、唯一、怒った面相で宝冠に馬頭をいただき、悪魔を馬のような勢いで打ち負かすといわれています。江戸時代になって馬が移動や荷運びの手段として使われるようになり、馬が急死した道端などに供養塔として馬頭観音が多く祀られたと言われています。100年以上も前に自治会館の前を人や馬が通り過ぎたのを想像するのも興味深いですね。
左が明治39年測量の地図右は現在のもの


自治会館の前、上り坂入口付近


馬頭観音と彫られた石碑


馬頭観音という文字が読み取ることができる。

碑の側面に明治20年3月1日とある

 

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